開校後の課題について考える1
2中7小(筑波第一小、大形小、山口小を入れると2中10小)が統合され、
秀峰筑波が出来上がると、1200人規模の学校になります。
一学年120~150名、3~4クラス(一クラス35人前後)になり、
スクールバスでの通学も始まります。
これまでの学校と様々なことが変わることで、
どのような問題が起こるのかを開校までに考え、
対処を考えておかなければならないと思います。
そこで統廃合後の調査情報や、 筑波地区独自の状況を考えながら、
通学、地域、学校規模の3回に分けて探ってみたいと思います。
🔶通学について🔶
茨城県の統廃合後に行った調査で
各市町村の教育委員会が課題と答えたものの
半数がスクールバスについて(安全確認、調整事務負担、経費負担)です。
🔸ほとんどの児童はスクールバスでの通学になります。
バスで通学となると、バスに乗り遅れないようにしなければいけません。
もしも、家を出る直前で体調が悪化したり、
バス停へ向かう途中でアクシデントがあり
バスに間に合わない場合には、
誰かに間に合わない連絡をしなくてはなりませんが、
連絡先は学校でしょうか?それとも添乗員でしょうか?
🔸バスは遅刻の連絡がない場合、
バス停で児童を待つことになりますが、
バス自体が始業時間に遅てはならないので、
無制限に待つことは不可能です。
そのような場合の対応はどういうルールが必要でしょうか?
また、学校の時間割はスクールバスの時間に合わせて運用する必要があり、
放課後の活動に制限が出てくることにならないでしょうか?
まだ検討中ですが、もし長距離の中学生が、
バス利用が可能になった場合には、
その生徒の部活等に制限が出てしまうことは避けられるでしょうか?
🔸核家族、共稼ぎなど、
子どもと同じように 大人も子どもを送り出した直後に家を出なければいけない家庭環境で、
もしもバス停までの間にアクシデントがあり、
子どもがバスに乗り遅れた場合、
行き場のなくなった子どもにどのように対処するべきなのか?
など最悪の状況を想定しておく必要があります。
🔸バス停まで歩くことと、
これまでの通学との違いは子どもたちの歩く方向が複雑になり、
集団が小規模化することで目が届きにくくなるという点があげられます。
今までは、児童がまとまって登校することで
ボランティアの方などがポイントとなるところで見守りをすることができましたが、
ポイントが分散することにもなり、安全点検をする箇所も増えます。
しかし、一つのバス停を利用する家庭が1~3家庭になるバス停もあり、
そのバス停を利用する家庭の保護者が常にバス停に付き添うことは、
とても大変なことです。
また、教員の数は大幅に減る一方、
担当する学区は広大になるため把握、対応することが困難になります。
🔸現在の学校運営では、
夏の雷、突風竜巻警報発令時は、
各保護者が、学校までお迎えにいくことになっていますが、
スクールバスになった場合には、どうなるのでしょうか?
学校内待機になり、保護者が一斉にお迎えとなると、
新校舎周辺の交通事情では、1200人規模の保護者の車を受け入れるキャパがありません。
そういうときの対応はどう想定しているのでしょうか?
🔸問題はバス通学だけではありません。
国道125号よりも北側の児童生徒は、通学に国道を渡らなくてはいけません。
自転車通学のルートによってですが、
田井地区の生徒の一部は筑波高校の前を通って国道を渡るとすると、
筑波高校前の交差点付近では、
自転車通学の生徒、北条小の児童の徒歩通学の列、
筑波高校への通学、送迎、通勤の車が行き交うことになり、
これまでより危険性が高まることが想定されるため、
この場所での立哨活動などは、
他地区に比べて、重点的に行わなくてはならなくなると想定されます。
🔸東中学区の中学生にはこれまでの通学路(リンリン道路)を応用できる部分がありますが、
西中学校の生徒は1から通学路を考えなくてはなりません。
ですので、通学路が決定したからといって
実際に生徒が通うことでしか見えてこない危険や不便さが解決するわけではありません。
実際のルートの試験走行など積極的に行う必要が あるのではないでしょうか?
🔸中学生は現時点では、原則スクールバス通学ができないことになっていますが、
部活動後に自転車で一時間以上かけて帰宅することは
中学生になりたての生徒にはかなりの負担になるため、
自家用車での送迎も日常的に増加すると予想されます。
すでに125号新校舎周辺は、今の状態でさえ、渋滞が問題になっている地域であり、
学校前の国道への出入りは朝夕にはさらに混雑することが予想されます。
🔸バス通学による運動不足、体力低下も懸念されています。
今まで30分~50分ほど、ランドセルを背負い徒歩で 通学してきた際に培われてきた体力が、
スクールバスになると減少します。
先日の総合教育会議でも、教育委員からこの件について、 話題にあげられました。
教育局としては、業間運動や、休み時間の運動、体育授業の充実、
家庭での運動推奨を挙げていましたが、
実際、統合により大規模校となった春日では、運動場は利用規制があり、
校庭での遊び運動は制限され、また業間運動についても、
視察や学校イベントの準備に充てられ、
運動時間として利用されにくいということが指摘されていました。
少人数であった今までの学校では、特に小学生たちは、
自由にのびのびと校庭を利用できましたが、
統合後は、春日のような利用状況になることが想定され、
子供たちの運動不足をどう避けるかを考えなければならなくなるのではないでしょうか?
通学について問題となることはまだまだあるかもしれません。
開校までにできるだけの想像と大人も伴ってのテスト通学、帰宅を
何度かやってみなければわからないことがありそうです。
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